摂食障害の患者数

摂食障害の患者さんはどのくらいいるのでしょうか。

欧米の先進国では拒食症と過食症は、思春期~青年期女性のそれぞれ4~5%と報告されています。
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日本でも1980年代から増えています。2011年、首都圏の学校を対象にした地域調査では、
疑い例を含めた女子の小学5年生、6年生、中学1年生、2年生、3年生、高校生の10万人あたりの有病率は、69、103、89、175、531、245人でした。

いずれも、思春期~青年期の女性に多い(男性は5%以下)病気です。拒食症の発症年齢は平均17.8歳で、
近年、15歳以下の低年齢や30歳以上の患者さんも増加しているようです。過食症は拒食症より平均年齢は高く、20歳以上です。

技能や職業上の理由で減量を要求されている、モデル、バレーなどのダンサー、スポーツ選手などでは一般人より発病率が高いことが知られています。

また、アメリカでは500万人以上もの摂食障害者がいると言われており、
日本で比べると100~150人に一人は摂食障害者であるというデータがあるようです。

摂食障害は大きく拒食症、過食症に分類される。拒食と過食は相反するもののように捉えがちですが、拒食症から過食症に移行するケースが約60 – 70%みられたり、
「極端なやせ願望」あるいは「肥満恐怖」などが共通し、病気のステージが異なるだけの同一疾患と考えられています。
ですので拒食症、過食症を区別する指標は、基本的には正常最低限体重を維持しているかどうかのみになっております。

※標準体重の計算方法
身長160cm以上:(身長(cm)-100)×0.9 kg、
身長160~150cm:(身長(cm)-150)×0.4 + 50 kg、
身長150cm以下:(身長(cm)-100) kg

●アメリカでは平均体重の85%以下が拒食症に分類されているが、日本では80%以下が拒食症に分類されています